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元AV男優が明かす、知られざる出張ホストの世界とは?~後編~

 

市場規模は年間5兆円を超すとも言われる日本の風俗産業。そのほとんどは男性向け風俗だが、その一方で近年急成長を遂げているのが出張ホストに代表される女性用風俗、通称 女風(じょふう)である。

AV男優の中にも出張ホストを兼業する者や引退後に転身する方も少なからずいる。それは性的行為に対価が支払われるという共通点があるから同業他社のようだが、女風の世界が実際のところどのような感じなのかはAV男優ほど知られていない。

森林原人の旧知の間柄であり、元AV男優で現在は出張ホスト業界の人気店『エクスタシー東京』の代表を務める哀田剛さんを招き、AV男優業との違いや出張ホストのお仕事についていろいろと話をうかがってみたいと思う。

 

(前編)

  • AV男優と出張ホストで、相手する女性の属性の違いは?
  • 女性客同士でSNS上での交流やオフ会の開催も

 

※前編記事はこちら

 

 

(後編)

  • 寝取られ願望のあるカップル客の利用も多い!
  • 女性も途中で我慢できなくなる?
  • お客と恋に落ちるキャストもいる?

 

 

寝取られ願望のあるカップル客の利用も多い!

 

哀田 ウチのお店では恋人同士や夫婦向けの「カップルさんコース」を用意しているのですが、私の元AV男優というキャリアに惹かれて男性側が指名される方が今でもチラホラいますね。

 

森林 カップルでも利用できるんですね!

 

哀田 大体が寝取られ願望のある男性からの申し込みですね。施術は女性のみですが向こうも元AV男優に寝取らせたら面白そうだと思うのでしょう。他のセラピストはそこまで多くないと思いますが、私はこの経歴のおかげかお客さんの3割はカップルです。

 

森林 えー、そんなに多いんですか! でも、そうやって期待されるとハードルが上がりますよね。

 

哀田 以前、あるカップルさんが待っているホテルに行くと、ベッドの周りには5台のカメラがセッティング済みでAVの撮影現場じゃないかと思うほど。オプションで撮影はOKにしていましたがあれには驚きました(笑)。

 

森林 カップルのお客さんだと施術は異なりますか?

 

哀田 基本的には一緒です。でも、男性側の「こういうシーンを俺は見たいんだ!」ってリクエストなのでプレー中心になりますね(笑)。

 

森林 監督じゃないですか!?

 

哀田 それでもプレーするのは女性ですから本人とも話をして、2人から要望を聞きたうえで行います。

 

森林 めっちゃくちゃこだわりが強い現場ですね(笑)。実際のところ、そういった時の女性はノリ気なんですか?

 

哀田 いつもそういうプレーをしている方はノリノリですし、この日初めてという人もほとんどの女性はある程度受け入れています。でも、なかには彼女が全然納得してないケースもあって、あれは困りますね。プレイを了承させるのは本来パートナーの男性の役目。結局、そのときは続行不能でした(苦笑)。あくまでそれは例外の稀なケースですけど。

 

女性も途中で我慢できなくなる?

 

森林 ところで、デリヘルなどの非本番系風俗だと女のコを口説いて最後までやろうとするお客さんが多いじゃないですか。それと同じように出張ホストを利用する女性も我慢できずに最後まで求めてくる方って多いのですか?

 

女性用風俗を利用した女性から聞いた話なんですが、某出張ホスト店はキャストが自らパンツを脱ぐのはNGだけど、お客さんに脱がされるのはOKって暗黙のルールがあるそうです。AVで言うなら、イカせのコーナーでは男優はチンチン出さないじゃないですか。クンニや手マン、オモチャでイカせるだけ。でもそれで相手は満足なのかと。それとも「やっぱり貴方のチンチンが見たい」ってなるものなのか、それともこれはAVの中だけの男性の妄想的な流れなのでしょうか……。

 

哀田 女性から来られる分には後から言われた時に「だって女性から……」と言い訳をできますよね。一種のリスクマネジメントなんだと思います。でも、この業界で働く人間はヤリたがる男が多いですよ(笑)。だって女の子とイチャイチャして、あわよくばエッチして金まで貰える、そんな考えを持った男がこの業界にはゴロゴロ入ってきます。

 

森林 意識としては男優になりたがる人と同じですね。そうすると、お客さんの中に「ヤリたい人」と「ヤリたくない人」といった好みが出てきますよね。そういう時はどうするのでしょうか?

 

哀田 そういう点で言えば、男のほうが我慢できない人間が多い気がします。男って穴があれば挿れたい連中が多いじゃないですか。もし本当にプロに徹するならば、どんな相手でも「僕は絶対に本番しないことに決めているんです」と貫き通すべきですよね。

 

とはいえ、男ですから好みのタイプが来たらそりゃヤリたいさっていう人もいると思うんです。「枕営業」って言葉があるように、それで客を繋げるパターンもあれば、逆に寝ないで「枕」を使わずに繋げていくってキャストも両方いると思います。統計を取っているわけじゃないですが、長年業界に身を置く立場としてはお客さんとヤッてるキャストは多いのかなと思いますね。

 

お客と恋に落ちるキャストもいる?

 

森林 挿入の有無でお客さんである女性のキャストに対する感情の入り方が変わるってことですか?

 

哀田 我々のマッサージは正直、愛撫的なことはします。そこでイッて満足する人もいれば、そうじゃない人もいる。そのうえで女性側が求めてきたらキャストがどう対処するか。私の場合は、「お客様も求めることはいたします。お客様が求めないことはいたしません」っていう言い方をするんですよね。それでこちらのスタイルや気持ちが伝わるかなって。

 

森林 カッコいい! 「もっとしますか、やめますか?」みたいに言葉でハッキリと確認はするんですか?

 

哀田 愛撫の段階でなんとなく分かるというか、察しますね。これ以上求めてないと思ったらすぐストップしますし。

 

森林 あと、気になったのはキャストとお客さんの恋愛事情。例えば、実際にそのまま付き合っちゃうこととか業界的にありますか?

 

哀田 多くないですが、周りでも聞いたことはあります。きっかけはそういう場面かもしれないけど、早い段階で肌を重ね合うので分かりやすいんじゃないかな。「この人、肌が合う」とか。ちなみに実際に客と付き合った知り合いの男性キャストは、出張ホストの仕事を辞めました。

 

森林 AV女優や風俗嬢にも言えるかもしれませんが、好きな人が出来ると出張ホストってできなくなるものですか?

 

哀田 それも男性次第だと思いますが、私が彼の立場なら切り離して考えますね。でも、それには彼女の理解も得なければなりません。そうすると結局、自分の仕事を理解してくれる相手がいいでしょうし、その点で出会いが仕事だと隠さなくていいのでくっつきやすい環境にあるのかもしれません。

 

森林 剛さんがそこまで出張ホストの仕事にこだわる理由は?

 

哀田 我々の仕事を求めている人がいるわけですよね。なかには“私を”頼ってくれる人もいるかもしれません。それがごく一部でも応えていきたいし、彼女たちのために働きたい。それでお客さんから「哀田さんでよかった」と言われたら嬉しいじゃないですか。

 

森林 あらゆる仕事に共通するものですね。求めてくれる人がいるから応えていきたいっていうのは。そういった普遍的なモチベーションで、剛さんの仕事がたまたま女性向け風俗だったということですね。

 

哀田 AV男優もそうじゃないですか。世間一般的にはいろんな見方をする人がいるけど、言ってみれば必要な仕事ですよね。

 

森林 最後の質問です。剛さんはセックスが好きですか?

 

哀田 根底にはそれがあります。けど、今はそこよりも次元が上がってセックスは人間の本質的な部分だと思うんです。みんなそういう行為があって生まれたわけだし、私は過去の経歴を生かして性的な悩みを抱える女性を助けてあげたいかな。年齢とともにその気持ちが大きくなってきましたね。

 

森林 剛さん、ありがとうございました!

 

 

 

 


哀田 剛(あいだ ごう)

もともとドラマ・映画などに出演する俳優として活躍。23歳から歌舞伎町のホストクラブに在籍し、当時たまたまアダルトビデオに出演したことがきっかけでAVの世界へ。AV男優として約15年間活動した経験を活かし、現在は人気出張ホスト店『東京エクスタシー』の代表兼セラピストとして女性たちに癒しと安らぎを届けている。

東京エクスタシー

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